今となっては笑い話ですが、私が高校二年生の時、新聞やテレビである病気について連日報道されていました。どういったわけか、山本少年は「こんなに流行っているのならば、ボクも病気に罹っているに違いない」そう思い込んでしまったのです。不治の病にかかっていると思い込んでいたものですから、ドンドン気持ちが塞ぎ込んでいきました。学校は遅れがちになり、ほぼノー勉というよりも机に突っ伏して寝ている状況が一年と少し続きました。ミニテストがあっても0点で、放課後の再テストも0点でした。授業中に順番を飛ばされたり、面と向かって「山本は記念受験やな」といった露骨な対応をする先生もいました。学校の誰よりも勉強していないという妙な自信がありましたが、その結果、学年ビリの成績を修めました。よくよく見ると、合計の偏差値は21でこんな人は見たことありません。そんな状況でしたから「進級するためにはノートを提出してください」と自宅に電話がかかってきたこともありましたが、無事3年生になりました。私もいまでは「センセー」なんて呼ばれていますが、いつの時代も何らかの事情で、力を発揮できないでいる思春期の生徒はたくさんいるでしょう。私が大学生の時、家庭教師のバイトで不登校だった中学生を教えていましたが、彼といまもつきあいが続いているのは私のそういった時期があったからかもしれません。暁塾の卒業生にも私ほど酷くないものの子どもはちょっとしたきっかけで変わりますのでそういった暁塾でありたいと考えています。では、いまの成績が悪くともどういった人なら成績があがっていくのでしょうか?